海外ETFの上手な活用方法

海外ETFの上手な活用方法

資産の一部を外貨建てに分散しておくという発想

 

現状が歴史的な円高水準であり、今後は円安が進むと仮定した場合、自分の資産の一部を外貨建て資産で保有しておくメリットが高まってきます。

 

円安が進むと、私たちが日常生活で用いている「円」という通貨の価値が、目減りしていきます。たとえば、1ドル=80円のとき、海外から輸入される1万ドルの製品を購入するのに必要な円資金は80万円ですが、Iドル=100円になったら、100万円を支払わなければ購入することができません。これは、円の購買力が低下したことを意味します。

 

日本は、海外からさまざまなものを輸入しています。食糧もそうですし、資源・エネルギーなども輸入に頼っています。この手の貿易取引は、基本的に米ドルを中心とした外貨建ての決済になりますから、どうしても為替レートの影響を受けることになります。円高が進めば、輸入品の円建て価格は下落しますし、円安が進めば、輸入品の円建て価格は上昇します。つまり将来、円安がどんどん進む環境になったら、輸入品の円建て価格は上昇傾向をたどり、それが国内物価全体に影響を及ぼすことになります。円安によるインフレ懸念が浮上してくるのです。

 

このように、円安によるインフレが進んだとき、手持ちの資産がすべて円建てだったらどうなるでしょうか。かつてのように、金利水準が5%、6%もあるような状況であれば、円安の影響でインフレが進んだとしても、金利収入でカバーできますが、昨今のように低金利が続くと、預貯金金利でインフレリスクをヘッジするのは、非常にむずかしくなってきます。

 

しかし、資産の一部を外貨建てにしておけば、円安が進んでインフレが生じたとしても、外貨建て資産から生じる為替差益によって、円の資産価値が目減りするリスクを軽減させることができます。現状に比べて、将来、円安が進むという可能性があるならば、資産の一部を外貨建てに切り替えておく意味は大きいといえるのです。

 

つまり、保有している資産のI部は常に外貨建てにしておき、将来のインフレリスクに備えるのです。仮に運用資産が1000万円だとしたら、そのうちの400万円は常に外貨建て資産にしておき、その外貨建て資産を運用するに際して、海外ETFなどを用いた分散投資のポートフォリオを構築します。 

 

外貨投資というと、最近はFXが一般化し、極めて低いコストで短期間に売買できる状況になってきたため、為替相場のタイミングを見計らって頻繁に売買をし、為替差益を得るというイメージが先に立ちます。しかし、資産全体を中長期のスパンでながめてみて、常に一定比串の外貨建て資産を持つようにすることは、本来の意味で投資の王道といえるのです。そして、その外貨建て資産として何を活用すかと考えたときに、海外ETFを用いるというイメージです。だとしたら、資産のなかの一定部分は外貨とし、外貨のまま殖やしていけばよいというわけです。

 

このように割り切ってしまえば、円高による為替差損を心配する必要もなくなります。あとは、自分で将来有望と思われるマーケットに投資する海外ETFを探して、少しずつ外貨建て資産のポートフォリオに組み入れていけばよいのです。

 

もちろん、海外ETFも前述した投資信託と同様、長期的に保有する商品ということになります。ファンドを選ぶに際しては、為替相場の動向よりも、将来、有望なマーケットはどれなのかという点を重視して、個別に海外ETFを選ぶほうがよいでしょう。

円高であればあるほど投資チャンスといえるが。。。

同じ100万円を投資するにしても、1ドル=75円のときと、1ドル=90円のときとでは、外貨建て資産を買える数量に大きな差が生じてきます。1ドル=75円なら1万3333ドル分になりますが、1ドル=90円なら1万11111ドル分にしかなりません。したがって、昨今のような円高局面は、より多くの口数が買えるという意味で、海外ETFに投資するチャンスともいえます。

 

もちろん、今後さらに円高になることはあるかもしれませんから、まだ様子をみたほうがいいということも考えられます。しかし、円高のピークをピンポイントでとらえることは誰にもできませんし、中長期の視点で投資を考えるならば、現状の円高局面を利用しない手はありません。少なくとも、近い将来に海外ETFに投資しようと考えているのであれば、いまのうちから口座開設を済ませ、円資産の一部を外貨建て資産に切り替えておきましょう。

 

前述したように、海外ETFを購入する際には、事前に外貨MMFを購入し、そこから海外ETFに投資するという形になりますから、円高のうちに外貨MMFを買っておき、海外ETFに投資するチャンスを待てばよいのです。

欧米市場の反発の流れを受けて、東京市場も買い先行のスタートとなろう。ただし、NYダウは3日間で360ドル下げた後の45ドル高と反発力は鈍い。米国では新規失業保険申請件数とNY連銀製造業景況指数が予想を上回ったことが好感された。しかし、ラガルドIMF専務理事が世界経済の見通しは「非常に暗い」との見解を示したことで上値が限られたようである。